僕は現在アリゾナ州にあるThe American Graduate School of International
Managementという学校でMBAの学生として勉強をしています。学校は学部のないMBAコースのみの大学院大学、というちょっと特殊な学校です。学校の通称はThunderbirdと呼ばれていますが、これは学校が所在する地名で、決して皆さんご存知のSFテレビドラマとは関係ありません(笑)。
こちらに来てから考えるのは、月並みですが異文化理解ってなんだろう、ということです。ここアリゾナは白人80%、ヒスパニック20%でアジア系もアフリカン・アメリカンも非常に少ない、という米国にしては非常にモノカルチャーな州なのですが、この学校は例外です。国際MBAを売りにする大学院なので、留学生比率は50%前後、米国人も海外での留学や勤務経験のあることが一つの入学基準になっています。
というと、国際的な環境で勉強しているように聞こえますが、その現状はというと、米国のどこの都市でもエスニック・コミニュティーが成り立つのと同じように、やはり特定の興味や、自分が快適と感じる文化圏に固まるという状況が存在します。もちろん世間話や、授業で一緒に試験勉強をするレベルでの友達はさまざまな文化圏にまたがることままありますが、それ以外では、やはり米国人は米国人で、中国人は中国人、あるいはスペイン語圏の南米出身者、あるいは共通言語を持つヨーロッパ人…という様に固まりやすいという現状です。(ただし、日本人は他のアジア人と比べて分散して他の外国人と付き合おうとする傾向はありますが)
学校側も、マルチカルチュアルな環境でマネジメントができる人材の育成をセールスポイントにしたいからこそ、このような環境を作ろうとしているし、学生側もそれを理解の上で入学しています。始めの学期には全員参加の異文化理解のセミナーがあったりと、プログラム上の配慮もなされています。
しかし、学期が始まって2ヶ月たった現在、出身背景に関わらず、米国人を含めた友人たちがぼやいているのは、皮肉なことに他文化に積極的に交流している人に限って、「マルチカルチュアルってのは疲れるねー」という愚痴が聞かれます。実際の授業でのグループワークで異なる背景の人たちと共同作業をしてみると、逆に英語が通じるからこそ、非言語での文化ギャップが浮き彫りになり、やりにくいことが多々あります。みな自分の持つ文化的な許容範囲を広げたいのは山々なのですが、かといって自分の興味の薄い地域や文化、あるいは自分にとって居心地のよくない文化圏に身を置くのは誰だって嫌なものだということのようです。